2007年 12月 28日

IT業界の忙しさについて

IT業界は忙しいのか、という点について
IT業界で働く人間として語ってみよう。

ネットで様々にIT業界の悲惨さが
クローズアップされているが、そこまで
悲惨なものばかりでもない。

わたしに関していえば、ここ数年は定時退社が
多く、忙しくても、たぶんそれは他の会社でも
決算期などで短期的に忙しくなるのと同等程度。

文句をいう筋のものではない。

というと楽そうだが、昔はこんな仕事もあった。
・毎日が終電退社確定
・土曜出勤はデフォルト
・日曜は休みだが単に職場が閉鎖されるため。
 開いていたら出勤していただろう。

地獄である。
わたしは2ヶ月だけお手伝いで入った。
さすがに心が折れかけた。

前からいる人の名言として「この4ヶ月ほど
連休がないんですが、どうしてでしょう」という
ステキなセリフがある。嫌すぎる。

先日、紹介した燃え燃えプロジェクトは
・今日は午前1時30分までがんばりましょう

などという物騒極まりないメールが飛んでいる。
それもわりと頻繁に。

ケータイ系の仕事をしている部署は残業がすさまじい
のだが、その分、残業代もすさまじく
・常に給料がボーナス状態
・衝動買いで車が買える

というステキな状況なのだが、残業代をカットしたら、
猛烈な勢いで人が辞めた。すなわち、タダ働きの限界
を越えていたという話。

平穏な時期もあれば、無茶苦茶な時期もある。
それがIT業界である。

無茶苦茶ななかの、さらに無茶苦茶な部分が
かなり強調されて描かれているので、IT業界は
ちと悲惨悲惨といわれすぎているきらいがある。

すべてが語られているとおりではないという話。

でも、語られている世界が確かに存在するのは
忘れちゃいけないんだな。そこは地獄である。

プロジェクトが燃えると、とにかく人を大量に投入して
機械的に作業を黙々とこなし続ける。これがIT土方と
いわれるゆえんである。

燃える理由は以下の通り。

・納期がオカシイ
・設計の変更が多発する
・開発ルールの取り決めの不徹底

これらが複合的に起こり、さらにプロジェクトの
規模が巨大であればあるほど、激しく燃えさかる。

これらの原因に対して、
「みんなが納得する万能解が存在しない」
それがこの業界の問題点である。

・納期はいくらが妥当なのか。
・どこまでを変更として受け付け、拒否するか
・開発ルールはどんなものが適切で妥当か

これらを判定する方程式がない。
今のところ、関係者各位の「経験と勘」である。

すなわち「作業のプロセス化」がまったく
進んでいないのが、この業界の致命的な点である。

これは興味深い皮肉である。
他社の作業をプロセス化し、システムに落とし込む
IT業界がまったくプロセス化されていないのだ。

頭髪の薄い人が育毛剤を売っているようなものだ。
説得力が実に弱い。

この業界はマン・パワーに頼りすぎている。
優秀な人はノウハウとして持っているため成功し、
足りない人は勘が狂っている以上、失敗し続ける。

そして、いずれの業界にしても、優秀よりも
足りない人のほうが多いのが実情である。

ま。そんなわけで。
人間のスキルに依存しない仕組みをつくらない限り、
この業界のデスマーチはおわらんだろうねー。
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by netnetnet_78 | 2007-12-28 00:16 | 雑記


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