2005年 11月 28日

必死のパッチとは?

「本日の議題は『必死のパッチ』という単語についてだ。私はこれから、
 必死のパッチがIT業界の用語であることを立証する」

「IT業界。。。? それって何?」

「な? なんだと? そんなことも知らずにここに来たのか」

「(常識なのか?)」

「IT業界とは、パソコンやネットワークを使用して
 サービスを提供する業界のことだ」

「具体的にはどんなことを?」

「スーパーで会員カードを作るだろう。そのカードに
 関する情報は、すべてIT業界の人間が作った
 システムで管理されている」

「ほ~。すごいんだな」

「少しは勉強したまえ。技術動向の激しいところなので、
いろいろな業界用語がある。私は必死のパッチもその
ひとつだということを証明する」

「では、はじめよう。次の会話を聞いてもらいたい」

『おい。やばいやばい』
『何かあったんですか?』
『まえいれた、○○社のシステムが落ちてもうた』
『ホンマですか!?』
『お客カンカンや。はよなおさなあかん』
『泊まり込みですか~』
『なおるまでは帰れんな。必死のパッチやで』

「これは、あるIT系企業の会話だ」

「必死のパッチという単語がでている
 これを業界用語の証拠として提出しよう」

「どうかね? 反論は?」

「(・・・揺さぶりを掛けるか)これが本当に
 IT系企業での会話だという証拠はあるのですか?」

「『システム』という単語はIT系業界の用語だ。
 また、会話を聞けば納品側の会話ということが
 わかる。これは間違いなくIT系企業だ」

「どうして関西弁なんですか?」

「それが何か関係あるのかね」

「いえ。。。ないです。。。」

「ナンセンスだ。たまたまサンプルが
 関西弁というだけだ」

「ところで、必死のパッチって
 どういう意味なんですか?」

「・・・!? まさか、そこからわからないのか?」

「申し訳ない。聞き覚えはあるんだけど」

「必死のパッチとは、必死に修正するという意味だ。
 さっきの会話と比べても、文脈的に正しいだろ?」

「必死のパッチという言葉を、IT業界の人間が
 使ったからといって、それがIT業界の用語とは
 限らないのでは?」

「勉強不足だ。君は。パッチという単語は、
 IT業界の用語に存在するのだよ」

「えっ!? えええええぇぇぇぇええええ!?」

「甘いな。ソフトウェアに不具合があった場合、それを
 修正する追加ファイルをパッチというのだよ」

「(き、決まりじゃないか!? くつがえせるはずがない!)」

「決まりだな。君に反証はあげられない」

「(・・・いや、まだだ。まだ何か引っかかる。思い出せ。
 思い出すんだ・・・)」

「では、これにて、必死のパッチの件は・・・」

「(・・・そうだ、アレだ!)異議あり!」

「聞き間違いかな? 時間稼ぎなら辞めた方が良い」

「あなたの意見を覆す証拠があります」

「恥をかきたいのなら、止めはしないが」

「あなたはこう言った。IT企業の人間が言ったから
 ITの業界用語である、と」

「そうだ」

「だけど、IT業界と関わり合いのない人間が言っていたと
 したら、どうしますか?」

「バカな。そんなこと、あるはずが。。。」

「くらえ!(http://osaka.nikkansports.com/otr/p-ot-tp1-050924-0015.html)」

「こ、これは・・・!」

「これは、阪神タイガースの片岡選手のコメントです。野球選手の彼が
 間違いなくこう言ったと記事は記しています」

「『必死のパッチやで』と!」

「ぐっ、う。。。おおおおお!!!??? なんだと!?」

「(ギリギリで思い出した。聞き覚えがあったのは片岡選手のコメントだな)」

「野球選手がIT業界と関係あるはずもない。説明できますか?」

「むう。。。片岡選手は、野球選手とIT企業の二足のわらじをはいているのだ!」

「異議あり! 片岡選手の経歴のどこにもそんなことは書いていない!」

「くっ。。。」

「なにかご意見は?」

「・・・まだ、IT業界の用語ではない、と決まったわけではないぞ」

「その通りです。だけど同じように、IT業界の用語であると確定もしていません」

「よろしい。では、次の証拠を提出しよう」

「これを見て欲しい。
 http://www.nikkansports.com/ns/soccer/p-sc-tp0-051128-0016.html」

「要点をまとめると、Jリーグののヴィッセル神戸がJ2に
 降格したことについて、オーナーの三木谷社長が謝罪している」

「その席で、彼はこう言っている」

『J2もレベルは低くないし『必死のパッチ』(一生懸命)やらないと戻ってこれない』

「三木谷社長といえば、IT企業、楽天の経営者でもある。その彼が言うのだ。
 これがIT業界の専門用語でないはずがない。記事でも注釈がついている。
 必死のパッチが一般用語ではないことの証拠だ」

「片岡選手が言っていたことはどう説明するのです?」

「片岡選手は、おそらく誰かに教えてもらったのだろう」

「(・・・それ、三木谷社長にも言えるじゃないか・・・!)」

「パッチがIT業界の言葉であることを忘れてもらっては困る。
 ここを崩さない限り、IT業界に近い言葉であることを否定できない」

「(そうだ。あいつの言うとおりだ。逆に言えばそこさえ崩せば!)」

「反論はあるかね?」

「(・・・・・・・・・・・ダメだ。何も思いつかない!)」

「少し時間が掛かったが、結論は出たようだな」

「(なんでもいい、時間を稼がなければ!)今の証拠、
 先ほどのあなたの説明と食い違う点があります」

「どこがだ?」

「あなたは必死のパッチをこう説明した。
『必死に修正する』と」

「その通り。必死にパッチ、すなわち修正用の追加ファイルを
 あてるのだから、そういう意味になる」

「だが、記事の注釈は(一生懸命)とあります。
 修正という単語はどこにもありません。
 これは明らかに矛盾する!」

「ほぉう」

「(な、なんか薄い反応だな・・・)説明してもらいたい!」

「もう一度、三木谷社長の言葉を見てみよう」

『J2もレベルは低くないし『必死のパッチ』(一生懸命)やらないと戻ってこれない』

「一生懸命という言葉は、記者がつけた注釈だ。おそらく、後に続く
『やらないと』という言葉と自然につながるように訳したのだ」

「三木谷社長の趣旨はこうだ。チームを必死に立て直さないといけない。
 これが発言全体としての意味となる」

「必死に立て直す、それを『修正』とは言わないのかね?
 三木谷社長はそういうつもりで、必死のパッチという単語を使ったのだ」

「くっ・・・(まさか、意味の違いをつくことを予測して、あえて
 この証拠を出したのか・・・?)」

「よって、意味に違いはない。残念だったな」

「(・・・まずい。今のやりとりでこちら側が圧倒的に不利になった)」

「もう君も納得しただろう? そろそろ終わりにさせてもらおう」

「(もう、終わりなのか? いや、違う!)」

「(なにかある。この一連の証拠をつなぎ合わせるピース。
 見えそうで見えないもの。もう少しで見えるはず)」

「(必死のパッチ・・・IT・・・はよなおさなあかん
 ・・・阪神の片岡・・・一生懸命・・・三木谷社長・・・)」

「(そうか・・・)待った!」

「まだ何かあるのかね?」

「見落としていた部分があるんです。お互いに」

「何をいまさら。語りつくすべきことはもうない」

「いえ、あります。キーワードは『関西』です」

「何を言い出すかと思えば。時間の無駄はやめたまえ」

「今まで提出された証拠。そのすべてに関西が
 関係しているんです」

「私の提出したIT企業の会話は、たまたま関西
 と言ったはずだ。何を言い出すかと思えば」

「阪神の片岡選手も関西育ちの人物です」

「三木谷社長はどうなんだ。ヴィッセル神戸の
 オーナーだからといって、関西と関係ある
 とは言いすぎだ」

「三木谷社長も高校時代までは兵庫県で
 育っていたんです」

「な、なんだと・・・!?」

「必死のパッチはIT業界人が使っているんじゃない。
 関西人が使っている言葉なんです!」

「つまり。関西弁である! それが結論です!」

「な。。。そんな、そんな。。。なら、パッチは
 どうだと言うのだ! あれはIT業界の!」

「そこなんですが、そのパッチは、IT業界の
 パッチなんでしょうか」

「な、なんだと!?」

「パッチという言葉は、ももひきという意味でも使います」

「必死のももひきなど、意味が通じないではないか!」

「通じる必要なんてないのかもしれません。
 よく言葉の言い回しで意味のないものがつくケースが
 あるじゃないですか」

「なすがママなら、きゅうりがパパだ。みたいな」

「そういう類のものかもしれませんね」

「だじゃれだと。。。? そ、そんな、バカな。。。」

「そこは、そんなバナナで締めくくったほうが、
 面白いと思うんですけどね」

<<Q.E.D>>

ぜんぜん、QEDじゃないと思うので、補足w

必死のパッチは関西弁である、でFAみたいです。
問題はパッチなんですが、ググってみましたが、
諸説あって不明でございます。

・シャレた言い回し説(なすがママみたいなやつ)

が有力みたいですね。「必死」と「パッチ」は
響きが似ているので、そのあたりの遊びなんでしょうね。

もともと、ず~っと自分の会社だけの方言だと
思っていたのですが、記事で三木谷社長がいっているのを見て、
IT業界の業界用語か? と思ったんですよ。

でも、ググって見るとなんか一般用語っぽい。
うちのママンに聞いてみても、IT業界なんて
縁のあるはずもないのに「知ってるよ」と。

エエエエ? と思って調査した結果が上のような
感じだったんですねえ。思い込みと常識が崩れていく感じが
面白かったねえ。。。なんてコッタイ。。。

バカみたいに長い文章、読んでいる人いるか
知りませんが、読んでくれた方、大多謝です!
今度から、もう少しサラッと書くようにしますorz

しかし。。。必死のパッチを聞いたことない人には
なんの意味もない話だねえ。。。
[PR]

by netnetnet_78 | 2005-11-28 22:55 | 雑記 | Comments(8)
Commented by アクア at 2005-11-29 22:56 x
∑(゜△゜;)
∑(。。)
(゜∇゜)
な、なんとっ!!
うちの会社方言じゃなかったのですねっ!?
へー。
勉強になりましたm(__)m
Commented by カチ at 2005-11-30 00:39 x
大阪の知り合いの人(PC持ってない一般人)も必死のパッチって言ってたよ。
急に言われても普通に意味分かったし、そんなに珍しい表現でもないかと。

Commented by りうそう at 2005-11-30 02:33 x
そんな言い回し、今まで聞いたこと無かったけど・・・?
Commented by オニミキ at 2005-11-30 13:10 x
> アクアくん
会社の方言じゃないんだよ。もうびっくりだね~。
たまには、タメになること書かないとね?w
Commented by オニミキ at 2005-11-30 13:10 x
> カチさん
IT業界と関係ないと、関西弁だとピンと来ると思うのですよ。
IT業界に入っていると「パッチ」をIT用語のほうに
解釈するので、混乱しちゃうんでしょうかねえ。

会社の人と話しているとアクアくんみたいな反応が
多かったです。「え? 関西弁なの?」 みたいな。
Commented by オニミキ at 2005-11-30 13:11 x
> りうそうさん
関西弁といっても、どちらかというと、世代が少し前の
言い回しのようです。周囲に言う人がいないと聞く機会は
ないかもしれませんね。ご両親なら知っていると思いますよ。

関西弁なのは間違いないので、ぜひ、関西弁ブロガーとして、
辞書にお納めくださいm(__)m
Commented by 通りすがりのねこ at 2008-07-26 10:48 x
必死のパッチは、ただの必死を強調して言う
関西弁の言い回しなだけですよぅw
若者だって言います~ぅ(^-^)
ノリの言い関西の言葉の文化ですね♪
他にも楽しい言い回しがたくさんあるみたいですにゃん
IT業界の用語っていうのに、妙に説得力あって
長い文章読んじゃって、コメントまで書いちゃったにゃぁ>w<;
Commented by オニミキ at 2008-07-27 21:01 x
>通りすがりのねこさん
長いエントリを読んでいただきありがとうございますw
面白い言い回しですよね。他にもいろいろ関西弁には面白い言い回しがあるかもしれませんねえ。
名前
URL
画像認証
削除用パスワード


<< テスト・ザ・ネイションの結果。...      GNO2・新チーム結成! >>