2013年 09月 23日

バカ映画『ウルヴァリン・サムライ』を観た

なんというか、バカ映画でした。実にB級臭が漂います。

もうね、冒頭からかっ飛ばしています。第二次世界大戦末期の長崎。投下される原爆から逃げようと、基地から兵士たちが退避するシーン。一般兵の退避が終わった後、基地のお偉方がやおら服を脱ぎだし。。。

いきなりの切腹!

日本といえば、ハラキリだろ!?

と言わんばかりの見事な展開です。ハラキリを描かずにどうする、と。これは宣言でしょう。全力で間違えた日本を描いてみせる、という、これは、宣戦布告。

ウルヴァリンは不老不死らしく、第二次世界大戦当時から生きており、このときに日本の若者・矢志田を助けるわけです。で、60年後の今、大企業の社長になった彼が、もう余命いくばくもない彼が、ウルヴァリンに会いたいと言うのです。

ウルヴァリンが会いに行くと、その日に彼は死に、葬儀が執り行われます。

ここから、チーム・ウルヴァリンの狂気が始まります。もう、ストーリーの論理性など知ったことかと。俺は、俺の描きたい日本をここに具現化する!

さて、まず、最初の葬儀会場。

ここでNINJAが登場します。忍者ではなく、NINJA。

矢志田家には代々、忍者が仕えているらしく、警備にあたっています。ただ、その行動が実に怪しすぎる。黒装束はいいんですよ。ほら、忍者といえば黒装束ですから。でもね。。。

今、真っ昼間なんだけど!?

抜けるような青空の下、屋根の上を、しかも意味不明に動きまわる、激しく目立つNINJA。。。黒装束はな、夜の闇で着てこそ、意味があるんやで。。。

さて、そんなこんなで粛々と葬儀が進み、参列していたウルヴァリンが、僧侶の手首から覗く刺青に気づきます。なんと、僧侶たちは矢志田と敵対しているヤクザだったのです。

法衣を脱ぎ、次々と現れる上半身裸のヤクザたち。。。なんというか、戦後間もないころに流行った任侠映画を彷彿とします。実にトラディショナル。ステレオタイプ、ここに極まる。

彼らの狙いは矢志田の孫娘でした。誘拐されかけるも、ウルヴァリンが奪還し、一緒に逃げます。

この逃げ道でNINJAが弓(!!!)を使って援護してくれるのですが、なぜか、ビル屋上の壁の上を走っていました。とにかく走りにくそうでして、理想はピュー! と忍者走りなんでしょうが、現実は。。。

なに、この、よちよち歩き。。。

そもそもビルの壁は別に高くなかったので、壁から降りて、壁に沿って走ったところで、視界上、特に問題ありません。もうね、壁の上を走らせたかった、と。NINJAは壁の上を走るものなのだ、と。監督の狂気にも似たこだわりを感じました。

さて、駅に辿り着いたところで、孫娘が急にキレます。

「もういい。わたしは1人で逃げるから!」

え? 助けてもらって、それ? お前、拉致られるところだったんだよ? そう、これには理由があるのです。その理由は。。。

新幹線!

なんと、孫娘はいったい、どこに逃げるつもりなのか、いきなり新幹線に乗ります。もうね、なんで新幹線やねん、と。ヤクザに追われているから新幹線で逃げるって、ちょっとスケール大きいやん。君等の国土はだだっ広いけど、日本は狭いんやけど? ただ、全ての答えは、結局ついてきたウルヴァリンの言葉にありました。

「あー、これ新幹線ね! 快適だ! ひゃっはー!」

子供のように目を輝かせています。ああ、なるほど。新幹線、否、SHINKANSENもまた、アメリカでは有名なのでしょう。出したいから、出したった! どや! と胸を張る監督の顔が浮かびます。

で、ここでもヤクザの追撃を受けます。どうしてバレるの!? とキレる孫娘。

いや、ガタイのいい外国人と喪服の女って目立つやろ?

さて、ヤクザの追撃を振り切り、ウルヴァリンと孫娘はラブホテルへと逃げ込みます。そこで、ウルヴァリンは気を失うんですね。ヤクザに腹を撃たれていまして。。。いつもならすぐに治るんですが、体に異変が起きていて、傷が治らなくなっている。

で、目覚めると、彼は診察台の上でした。

ラブホテルのカウンターにいた女性の息子が医術の学生で、緊急で手術をしてくれた、と。

え? たまたま転がり込んだラブホのカウンターにいた女性の息子が医者の卵ってだけでもアレなのに、しかも、闇で手術してくれているとか、なによ、と。

ちょっとご都合主義じゃないっすかねー?

いやね、他にもいろいろ疑問が浮かぶんですよ。孫娘は喪服だったんですけど、どこに新幹線に乗るための手持ちがあったんだ、とか。あとでイヤホンまで取り出すんですけど、それ何で持ってたの? とか。

でもね、もうそういう次元じゃないです。その程度の整合性のなさなど、いちいち論ずるに値しません。そもそも、全体のデッサンが狂っているのですから。

その後、彼らは孫娘の隠れ家へと逃げ込みます。ど田舎の一軒家です。なんつーか、日本の村を描きたかったんですね、そうですね。

さて、ここで孫娘、いきなり鍋を作ってウルヴァリンと一緒に食べます。びっくりしましたね。鍋って別に作るの、難しくないのですが、超絶大企業の孫娘が作れると思えないんですよね。普通の娘さんでも作ったことないって人、たくさんいると思うのですが。。。他にも田舎のおばあちゃんと仲良く話をしていたり、やけに所帯染みた大富豪の娘です。

その後、どういうわけか、2人は恋に落ち、キスを交わし、。。。あら、やだ(赤面)。

え? いつフラグが立ったの?

本当にわかりませんでした。ラブホに逃げ込んだ時は「絶対に違う部屋にして!」と断固拒否した孫娘さんです。それがたいして時間も立っていないのに、フォーリンラブ。

その間、ウルヴァリンがやったことって、倒れた大木を斧でかち割っていただけだと思うんですが。。。まさか、それがフラグ? それだけで恋に落ちた?

モテないみんな! 薪割りをしよう! 薪割りで彼女の心をゲットだ!

絶対にココはバレない!と根拠なく言い張っていた孫娘でしたが、やっぱり根拠ないのはダメですね。ヤクザに見つけられ、とうとう拉致されてしまいます。

さて、その後いろいろあり「孫娘を拉致した黒幕は父親だった⇛その父親は裏切ったNINJA部隊に襲撃され、孫娘は再拉致された」という展開をたどります。

さらっと流しましたが、この辺りの展開もなかなかにカオスです。

・未来を予知する少女⇛「あなたは背中一面を血に染め、自分の心臓を掴んで死ぬ」

なんて言っていますが、当たっているのは自分の心臓をえぐるあたりだけ。背中一面の血とかなにそれ、な感じでした。もうね、自分の心臓を掴んで死ぬ、だけだとパンチが足りないから、適当に血とか流しとけや! みたいな現場の勢いを感じます。

・なぜか日本人同士なのに英語で会話する矢志田父

別に全編英会話なら、それはそれでいいんです。でもね、この作品は、普通の日本人は普通に日本語をしゃべっているんですね。しかも、矢志田父はこのシーンの前で警察官たちを日本語で叱り飛ばしています。その直後に、これ。おかしいやろwww

・日本刀は両手で持つものだ⇛矢志田父まさかの二刀流

矢志田祖父はウルヴァリンに日本刀を渡そうとするのですが、そのとき、日本刀は両手で握るもの、と教えます。それが、これ。いきなりの二刀流。片手持ち*2。そんなんだから、お前は後継者に選ばれないのだよ。

ちなみに、このパートのラストで今まで観たことがないほどの、最高の引きを見ました。

それは図面。ロボットの図面。なんというか。。。

ぼくの考えたさいきょうのさむらい・ろぼっと

これはいやが上にも高まります。まだ行くのか、と。まだ高みを見せるのか、と。これ以上ない、クソの山をまだ、積み上げるのか、と。わたしの戦闘能力は53万です。と言われた時のような絶望感。

さて、自らへの心臓手術により、不老不死を取り戻したウルヴァリン。孫娘を奪還するため、敵の本拠地へと乗り込みます。ここで舞い落ちる雪。降り積もる雪。真冬。間違いなく真冬。

あ、すいません。さっき、浴衣着てませんでしたっけ?

田舎にいたとき、孫娘とウルヴァリンは浴衣とか着ているんですね。てっきり、夏かと思っていました。もうね、俺は浴衣のシーンが取りたいんだよ。季節とか、そういうの、些細だろ? みたいな監督の哲学が感じられます。あるいは、半年くらい時間がタイムスリップしたのかもしれません。

。。。で、出向いたものの、あっさりと捕まります。そして、目を覚ました時、そこに鎮座するのは。。。

白銀に輝くサムライ・ロボ!

そして、なんと、このサムライ・ロボ。動きます! 日本刀を両手で握り、立ち上がります! ホンダ技研でさえダンスをするくらいしかできなかったのに、戦闘行為という非常に動きの激しい行為までおこないます。すげーぞ、矢志田財閥!

敵はこいつだけではありません。暗躍していたミュータント、蛇女まで登場します。こいつは口から毒液を吐きます。

2人の敵を相手に苦戦を強いられるウルヴァリン。そこを助けてくれたのは、NINJAでした。自分の過ちに気づき、彼はウルヴァリンと孫娘を助ける道を選びました。ちなみに、フラグは。。。

孫娘に刺されたから!

なんでしょう、これ。真性のマゾでしょうか? 刺された後「俺が間違っていた」とか言って改心します。意味がわかりません。もうね、ご都合主義はお腹いっぱいですよ?

改心したNINJAの弓の一撃を喰らい、倒れる蛇女。おお、っと思ったのもつかの間。。。自らの皮を剥ぎ、おもむろに脱皮します。うおおおおおおおお! これはパワーアップくるで! 毒液以外の、どんな攻撃が来るんだ!?

そして、毒を吐く蛇女。

一緒やん。。。変わってないやん。。。脱皮の意味ないやん。ハゲになっただけやん。。。きっとね、アイデアはあったんですよ。でもね、予算が足りなかった。派手なCG入れる金がなかった。たぶん、そう。うん。そうそう。

で、蛇女を倒し、その後、サムライ・ロボと戦います。

なんとか、ロボの頭を撥ねますが、ウルヴァリンはつかまり、不老不死の力を吸われ始めます。そのとき、ロボの首からのぞいたのは。。。

死んだはずの、矢志田祖父!

全ては、死を恐れた彼が、ウルヴァリンから不死身の力を奪うための、大掛かりな仕掛けだったのです!

おおおおおおおお! というシーンでしたが、わたしはどっちかっつーと、まさかの人力! 矢志田財閥渾身のロボ、まさかの人力駆動であります!!! ってほうが衝撃的でした。

ロボっつーか、パワードスーツでしたね。

だんだんと若返っていくわけですが、ぎりぎりで孫娘が不意打ちを食らわし、矢志田祖父死亡。これにて一件落着となります。

というのが一連のストーリーでした。

いやー、ええええええええ!? という驚愕の連続で、見ていて、いろいろな意味で手に汗を握りました。映画から帰ってきたら、モンハン三昧やー! とか思っていたわけですけど、この心の動揺をぜひ残して置かなければいけない、と思い、これだけの長文をしたためてしまいました。

いろいろな意味で衝撃的でした。ちなみに、これでも、全てを書いてはいないんだぜ。。。恐ろしい。。。実に恐ろしい。。。

もっと恐ろしいのは、クソだと話題だったガッチャマンとかに比べて全く話題になっていないこと。ええええ。。。ガッチャマンとかのクソ戦闘力はどれくらいなんだ。。。計り知れない。。。
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by netnetnet_78 | 2013-09-23 23:50 | 映画感想 | Comments(2)
Commented by ひっとみ at 2013-09-24 11:07 x
お口直しに、キャプテン・ハーロックでもどうぞw
Commented by オニミキ at 2013-09-24 20:41 x
>ひっとみさん
毒を持って毒を制す。。。なわけがw 毒が二乗になっちゃうYO!

キャプテン・ハーロックもトンデモな香りがむんむんするね。。。
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