2013年 04月 21日

電王戦雑感ーGPSが示したもの

大盛り上がりだった電王戦が終わりましたね。プロ棋士vsコンピューターの将棋対決。

将棋は複雑なゲームであるため、たやすくコンピューターでは人を超えられない、と言われ続けましたが。。。その伝説がとうとう4月20日に終わりを告げてしまったわけです。

5戦して、結果は1勝3敗1分。コンピューター側の圧勝ですね。

圧勝という表現は、おそらく5戦目の内容があまりにも衝撃的だからこそ、適切なのでしょう。

私は将棋に詳しくないですが、最終戦に出てきた人はA級棋士というランクの人です。サッカーで例えるのなら、サッカー代表選手に呼ばれるレベルの人たちって感じでしょうか。

その一流選手が、ほぼワンサイドゲームで、コンピューターGPSに敗北を喫したわけです。

深刻なのは、人間側が「ほぼミスらしいミスもしていないのに」「なすすべもなく一方的に負けて」「負けた本人すら敗因がわからない」ということでしょうか。

プロ棋士が先手で、出だしは悪くなかったそうです。万全の状況で試合を展開していたのに、気がついてみれば。。。

「触れれば攻撃するハイエロファントの結界は! すでにお前を包囲している! 喰らえ! 半径360度エメラルドスプラアアアアアアアアッシュ!」
「ふん。お前はすでに、自分が死んでいることにすら気づいていない。そして、時は動き出す。。。」
「な、うごおおおおおああああああああ!」

みたいな感じでしょうか。

これ、彼我の戦力差は、もはや、紙一重とかそういう次元じゃないですよね。2chのスレで、将棋に詳しそうな人のレスを見ていると「もはや羽生はもちろん、他の連中でもGPSには勝てない。化け物だよ」という悲観論が多かったです。

実際、GPSは化け物なんですね。700台近いパソコンを同時に稼働し、超高速演算により、一秒間で3億手を読み込む。「正確に試合の展開を読み」「状況判断を的確にした」ものが将棋の勝者となるのなら、こんなのに勝てるはずがないです。

GPSに敗北したプロ棋士の会見を見ていましたが、魂が抜けていましたね。それだけ、圧倒的だったのでしょう。

1台のコンピューターとやるべきだ、という考えもありますね。対戦する人間はひとりですからね。次に電王戦が行われるなら、その制限が課せられるかもしれません。

ただ、それをどう考えるかですね。

というのも、大量のコンピューターを並列稼働させる、というのは単に演算速度を強化しているだけ、なのですね。そして、コンピューターは年々、性能を増している。つまり、GPSは未来の力を具現化しているだけに過ぎません。

未来の力、すなわち、いずれくる時代なのですよね。

ここで棋士側が一台制限をつけ、トップ棋士を投入して来年、勝利をしても、結局のところ、5年後か10年後に敗北が伸びるだけです。加えて、観戦者たちは、異次元レベルのGPSの強さを知っています。ここでプロ側が制限をつければ、逃げた、と見られるでしょうね。。。

せめて今回、A級棋士を二人、入れておけばよかったですね。GPSは異次元クラスの強さとしても、他の、いわゆる普通のコンピューターにはプロの意地を示せたかもしれませんからね。ただ1人のA級棋士が、凄惨な負け方をしたのが厳しい。

コンピューターは「過去の棋譜をすべて丸暗記し」「正確に手を読むことができる」。

人の持つ直感という力、無意識のうちに情報を取捨選択する力を、コンピューターのベタ読み超高速演算が凌駕しつつあるのでしょうね。そこに誰もが畏怖する神の一手はなく、ただ計算の結果だけがある。

今回、興味深かったのは、コンピューター側が「新しい定石を生み出したり」「普通のプロ棋士なら使わない手を指し、結果的に正しかった」ことでしょうか。

コンピューターは冷静に損切りしますからね。そこに感情はないわけで。人間が持つ「もったいない」「つまらない」とは無縁です。

コンピューターの力は、将棋レベルの向上にとって有用でしょう。
うまく双方が協力しあえる未来があればいいですね。
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by netnetnet_78 | 2013-04-21 12:19 | 雑記 | Comments(0)
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